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ベンチャー企業プレゼン:筑波精工株式会社
柿崎 尚志 様 筑波精工株式会社 代表取締役社長)
傅 寶莱 様   (筑波精工株式会社 取締役)   

・・・静電搬送システム(静電チャック)の開発・製造・販売。
弊社の静電チャックは、対象物に電荷を与えることがなく、従来の静電チャックに比べ、低電圧で高吸着力を発生するとともに、従来は吸着不能となる高電気抵抗対象物も吸着できる新しい静電チャックです。大型化する液晶用ガラスや極薄化する半導体ウェハ、さらに、紙幣関連などを対象アプリケーションとして、他社の追随できない製品の開発・製造・販売の事業を行っています。

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2003年より静電チャック事業に特化

柿崎社長

弊社は、液晶、OLED、無機EL、有機EL、その他、ウェハ、紙、フィルム向けの静電チャックを製造しております。

筑波精工は、社歴は1978年設立ですので、長い感じがするかと思います。もともとは、三洋シリコン電子という会社に所属していまして、そこの外販部門として作った会社が筑波精工です。個人出資で作った会社ですが、2003年10月に完全に分離して、静電チャックだけでやっていくことになりました。その時からベンチャーになったとご理解いただければよろしいかと思います。現在は、G4〜G8までのガラスの吸着装置の販売をしております。

静電チャックの事業の発端は、現在、弊社の取締役である傅(ポー)が大学を出て、博士論文の研究で、ガラスを浮上させて搬送するという研究をしておりました。それを商品化したいということで我々のところに来ました。浮上はコストが高くなりますので、吸着させているというのが現状ですが、非接触でのデモもやっております。

ガラスを吸着できる世界初の新しい静電チャック

傅取締役

この事業の発端ですが、基礎研究は東京大学です。東京大学の樋口教授が精密機械の先生です。1995年当時、液晶が大きくなってきましたが、大画面の液晶を製造するには、真空環境下でガラスを保持する必要がありました。静電チャックは歴史が古いのですが、使える対象は導体、半導体でした。ガラスは絶縁体ですので、吸着はナンセンスというのが一般的な見解でした。そこで、ガラスを吸着しようと97年から本格的に研究を始めて、修士の課程で研究をしていましたが、97年に、世界初で、ガラスを吸着できる静電チャックとして論文を発表できました。

導体、半導体、絶縁体を問わず何でも吸着できるのが、当社の静電チャックの特徴です。静電チャックというのは、保持をしないといけませんが、保持を考えた時にすぐに考えられるのは真空パッドです。しかし、これは対象物が薄いと、どうしても応力が働いてしまいます。例えば、ウェハなどは薄くなっているが、どうしても応力が働いてマイクロクラックが発生してしまいます。では、メカ式はどうかというと、これは薄物を下向きに保持することができません。静電チャックは、バックプレートを張り付けて、対象物に対して均一に力を発生させることができる。どこに使うかというと、当社は液晶を主要な対象にしています。国内1社、海外1社、台湾などでも使っていただいています。ウェハはどんどん薄くなっているので、大きな市場になっています。各種絶縁フィルムは、絶縁体ですので、従来の静電チャックでは吸着できませんが、我々のチャックを使えばロールToロールで、機能膜を塗布することができます。その他、各種FPC関係の製造工程などで使っていただいています。

どうしてこれができるかというと、導体膜があって、それに電圧をかけると電界が発生します。この電界が対象物のイオンを分離させる。そうすると、プラス極の下にマイナス、マイナス極の下にプラスを持ってきます。これは分極であって電化は与えていない。電位差を発生させて、クーロン力が発生し、モノを吸着します。この技術は、実は1969年にオランダのフィリップスが発表しましたが、当時の論文では、導体がワーク(対象物)であることが条件になっていました。絶縁体がダメだったのですが、それができるということがわかったのが、私の論文です。電極の形状と絶縁層のマッチングで、低い電圧でも強い電界を作ることができて、それにより分極をさせる。これができるのは弊社のチャックだけです。これにより、何でも吸着できる。電界のみなので、半導体を吸着しても、表面電極ですので、問題ないのです。かつ、周辺のホコリの吸い寄せは発生しません。

筑波精工の製品ラインアップ

柿崎社長

(製品のデモ)

対象物は何でも吸着できます。紙、半導体ウェハ、セラミック、穴が開いているものなど。積層されたワークでも一枚だけ吸着します。裏面電離はゼロです。
ここに示しましたのは商品の分類ですが、非接触のものもあります。GAPセンサーを設けて、保持力をリアルタイムで制御することで触らずにハンドリングできます。

ほとんどの対象物は、端は触ってもいい。触りたくないところだけ非接触にしてあります。接触と非接触の組み合わせです。これは液晶の製造工程に使われている製品ですが、ガラスの加工に使われています。一番大きいもので、3m角のガラスになります。厚みは0.65mm。薄くて大きいガラスを、0.5μ精度で位置決めをして張り合わせています。

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液晶というのは2枚のガラスから形成されています。こちらのガラス基板は表面にTFTがついています。これで電極を制御します。反対側のガラスにはカラーフィルタがついていて、この間に液晶が入っています。液晶に電界を駆けると向きを変えて、光を通す通さないを制御しています。2枚のガラス基板は、200万画素ですが、この場合には、0.5μで位置決めする必要があります。ガラスがたるんでいると話になりません。また、酸素が入ってしまうと酸化してしまうので封止します。片一方はシール剤を塗布して、もう片方が液晶を塗布する。液晶がついている方は、下の台において、もう片方を向き合わせに持ち上げる必要があります。これは真空環境で行う必要があります。

静電チャックは歴史が古く、当社が販売した時には市場に製品がありました。ただ、これは古いタイプです。従来型の静電チャックは、ガラス基板そのものを吸着できないのでTFTを吸着します。半導体に電界を駆けているということです。半導体が小さくなるにつれて閾値は低くなります。また、真空にすると空気が摩擦帯電します。弊社の静電チャックは対象物そのものを分極するため、TFTには電極が行きません。液晶が帯電することもありません。これが特長です。

黒いところが静電チャックですが、素ガラスを吸着します。A4サイズの電極を80枚並べてG8を作っているのが、国内のメーカーに採用されています。半導体の膜として12μの銅泊ですが、大きなプリント基板は2m×1mで生産されます。これを持ち上げないといけないので、皺ができてしまいます。

紙を送る静電ローラーは、紙幣ローラーのメーカと組んで製品化を目指していますが、通常は紙の送りはローラーがあって摩擦を利用して紙を送ります。弊社の製品は触らずに紙を送ります。紙の方が1枚だけ吸い付いてきます。2枚目には電荷が行きません。そうするとスピードが上げられます。今、業界ではA4サイズを50枚/分ですが、この試作機では300枚/分を実現できます。今のスピードの6倍です。

筑波精工の製品の特長

当社の製品のまとめですが、対象物は、導体、半導体、絶縁体など幅広く吸着できます。かつ、穴の有り無しは関係ありません。かつ、積層されたワークでも1枚だけ吸着します。かつ、裏面に電界がないので、ゴミやホコリの吸い寄せがありません。また、裏面の半導体に影響を与えません。なんといっても真空環境で力を発揮します。スパッタなど、表面改質をするが、膜をつけるときに表面を改質します。真空環境下で行わないといけません。磁気は磁性体に使われるが、これは何でも吸着します。

その他の特長は、印加電圧が低いため半導体にやさしいということです。力としては、p平方あたり1kの電圧で、メーター換算1tになります。ガラスは450kの力を発生させます。

非接触については、ウェハ、GAPセンサーでウェハがどこにあるかを把握して、電圧を制御し、落ちないように、かつ、吸い寄せすぎないように制御します。ウェハの端だけを触って、他は触らずに搬送します。間隔は0.2mmです。ステージから出して、キャリアに納めます。これで何がよいかというと、通常のフックはウェハの下を持つしかありません。加工後に突き上げてフックを入れて持ち上げます。加工ステージに穴が必要になるが、熱が不均一になります。真空環境のプロセスは増えているので、バキュームは使えません。真空環境下では静電チャックしかないのです。

先ほどのウェハのモジュールを大きくして、ガラスを本当に保持できるかということですが、静電チャックの1モジュール毎に変位計をつけています。ガラスの寸法は3m角になるので、浮いているだけだと倒れてしまう。そうならないように力を与えて、保持する必要があります。側面からガラスの位置を見て、保持力をコントロールすることで、触らずに保持することできます。触っているのは下だけです。このようにガラスがどこにあるかということを判定して、保持します。これは搬送ではなく、ガラスの表面の傷を検査するときに使っていただきます。ガラスは、上と下を引っぱれば搬送することができますが、反っている部分があって、カメラの焦点が合いません。非常に苦労しています。この商品は、フラットに保持できるので、移動する時にカメラの検査が同時にできます。その他は、洗浄関係です。ガラスが反っているとできない工程に使っていただきます。

電圧を印加すると表面分極が発生し、クーロン力が出ます。電圧をオフにすると、中性に戻ります。電荷を一切与えないということで、裏面への吸着もないというのが特長です。

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