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ベンチャー企業プレゼン:株式会社クエイザーシステム
山田 正治 氏(株式会社クエイザーシステム 代表取締役)

工学博士号(Purdue大学)を持つ山田社長が、日本Molex、日本AMP(現タイコエレクトロニクス アンプ株式会社)を経て1997年に設立。独創的、画期的なDual DIMMのコネクタを開発し、IBMのノートPC Think Padに採用され、
これを契機に事業を拡大。台湾市場への進出、中国への生産ライン移管などを含め、積極的な事業展開を行っている研究開発型ベンチャー企業です。

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顧客は台湾、製造は中国

会社は1997年に出来ました。10年たちまして、私どものお客さんは殆ど台湾です。台湾の大手コンピューターメーカーは全部お客さんになっています。現在は製造もすべて中国に移しまして、日本にあるのは管理部門だけということになっています。

コネクタと関連技術のメーカーとして他社がまねできないものに特化

ただコネクタを作っているだけでは大手に勝てるわけがありません。コネクタそのものを含んだ関連技術、新しいコネクタでも新規性、優位性を持った他社が全く真似できないものに特化しています。商社でもありませんし、下請け外注業務も目指さないのが私どもの事業方針です。

Dual DIMMは画期的な製品、デジタル世界の二股ソケット

私どものDual DIMMというのは画期的な製品です。従来は入力1に対して出力1です。かつて松下幸之助さんが、夜、勉強するのにお母さんがアイロンを掛けているので電灯が点けられない。それで二股ソケットを作りましたが、まさにそれはアナログ世界の二股ソケットですが、我々が考案したこの製品は、入力1.3くらいに対して出力が2になる画期的な発想で、それまでのコネクタとは全く違っていまして、いわゆるデジタルでの二股ソケットです。

バスラインをひとつにして、メモリを独立に2つ動かすという製品です。その意義をいち早く理解してくれたのがIBMで、採用してくれたのが今から7,8年前です。そして、去年になってやっとマザーボードで世界で一の台湾メーカーのエンジニアがやっと理解してくれました。通常6層から8層基板でないとノートPCは設計できないのですが、我々のコネクタを使ったことで、4層で設計できたという、画期的なことをしました。このDual DDR DIMMというのが、今年もわが社の主力製品になります。IBMに遅れて7年ですが、やっと台湾のメーカーが、私がずっと説いて来たことを理解してくれて、とてもうれしく思っております。

パテントで守られた革新性

FPCを挿入するときに、通常は黒い部分を開けて挿入するのですが、わが社の製品は開ける必要がない。FPCを挿入すると自動的に開く。今までこのコネクタを5年くらいは延々と大量に作っていたのに誰も気付かなかった。こうすれば、アセンブリ工程で工程が1つ減ります。コロンブスの卵で、聞いてしまうと、たいしたことないと思いますが、今までこのような製品はなかったのです。

それからスライダーと言いますが、FPCを入れて閉じる。例えば、この辺に何か物が乗っかっていたら、手が入らなくなってしまうので、コネクタのスペースの他に手を入れるスペースが必要になる。これも挿入するとカバーが開きます。なんでもないことのように見えますが、開けるという工程がなくなり、さらに押さえるということが必要なくなる。これでおそらく1個挿入するのに1秒くらい違う。一日に数万個作るのであれば、とんでもない時間になってくる。こういったコネクタを専門にしています。これは当然パテントでがっちりカバーされているので、他社には真似できないものです。



 

 

 

 

 

 

 

 

 




自社開発の検査装置

一定の間隔で並んでいる端子が基準値以上にずれているかどうか、欠品があるかどうかを検査する機械を開発しました。2つのコンピューターをそれぞれLAN接続して、カメラが2つ付いている。それぞれのカメラはそれぞれのコンピューターに入っていて、中をのぞいてそのギャップが0.1以内にあるか測定しています。

RoSH対応のメッキ事業

そのほかに力を入れているのがメッキ事業で、FFCの金メッキに力を入れています。これはRoSHというEUの規制に対応して、鉛を使わないメッキということが背景になっています。

今まで、スズメッキ、ハンダメッキがすべて金メッキになると、それだけのインフラが世の中にない。ハンダメッキは安いから、全部にメッキしていたが、金メッキになった場合には同じ方法ではとんでもない価格になってしまう。コネクタにあたる部分だけ金メッキすればいい。にもかかわらず、FFCと言うのは連続的に作るから400メートルくらいになる。それの部分的に金をつけるということは簡単なことではないのですが、そういう装置を、協力企業と共同開発しました。

これまでの成長と今後のロードマップ

我々のようなベンチャー企業が、天下のIBMにメモリーというノートPCの中ではCPUに続いて大切な部分ですが、そのインタフェースを任せるというのはありえないことですが、そのくらい彼らが我々のアイデアを気に入っていただいたわけです。その後に作ったのはMicro DIMM。小さなPCですと、コネクタにモジュールを差し込む際にピッチずれを起こすことがあります。0.5ピッチだと隣の極に触ってしまうという問題が必ず起こる。それを誰が差し込んでも絶対に隣の極には触りませんよ、としてあげたのがこのMicro DIMMです。

それで、今年はこのMXMと言うのが素晴らしいヒットをする予定でしたが、去年の春ごろから市場が立ち上がりかけたのに、我々の製品を使った企業では問題が出ていないが、他社の製品を使った企業では問題が起こった。あまりにも問題が多すぎて一般的に使えないと言う話になってしまったので、市場で使われなくなってしまった。

今後、ノートPCに加えて、プリンター、PDA、FPD、携帯など応用分野の多様化と成型・プレスの内製化を計画しています。

これまでの業績は、残念ながら世の中は自分の意思どおりには物事が進まないもので、特にコネクタ業界においては値段が下落しています。でも、FPCコネクタをこれから市場に出していくので、来期に向けて期待している。

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中国への生産移管に伴う困難さと解決策、開発部門における顧客訪問の重要性、ベンチャーにおける開発のあり方、価格下落の背景事情など突っ込んだ質疑応答が行われ、研究開発型ベンチャー企業の具体的な課題と対応が浮き彫りにされました。





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TSUNAMIアントレプレナーズ倶楽部は、二ヶ月に一回の割合で、アントレプレナーのための勉強会とアントレプレナーあるいはその支援企業のプレゼンテーション、懇親会という形で、倶楽部とメンバーの発展を目指して活動しています。活動状況は、このウェブサイトで、随時報告しております。TSUNAMIアントレプレナーズ倶楽部の今後の展開をお見逃しなく。

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