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ベンチャー企業と弁護士業務
        〜なぜ日本では弁護士が利用されなかったか〜」

高橋 理一郎 氏横浜綜合法律事務所 代表弁護士 弁理士)

横浜綜合法律事務所は、1980年11月に開設、今年で満25年を迎えました。一般的な民事・刑事の裁判業務から、企業法務、知的財産権、契約書作成業務など、専門分野、先端分野の法律業務にも積極的に取り組んで来られました。知的財産権の分野、契約書・意見書作成業務、ベンチャー・ビジネス分野など裁判外業務についても経験を積み重ねておられます。さらに、中華人民共和国弁護士を擁し、中国への直接投資や取引など国を越えての法的支援業務も行っておられます。地元でのローカルな業務に加えて、グローバルに活動できる法律事務所として活躍されています。

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日頃、数多くのベンチャー企業のお手伝いをされている立場から、ベンチャー企業の活躍と弁護士業務の変化、日米の状況比較に関する認識をふまえて、弁護士との出会い、弁護士の利用機会増大、ベンチャー企業と弁護士の関係が今後どのようになってくるかについてご講演いただきました。

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日本の弁護士の現状と課題
日本の弁護士は21,195人(アメリカの弁護士有資格者は110万人以上)と非常に少なく、大学の学部では受験地獄の中で疲弊してプロフェッショナルになることも問題で、これを是正するため、法科大学院の整備により多くの弁護士が生まれようとしています。そして、こうした弁護士をどのように養成するかが業界全体の大きな課題になっています。アメリカと比較した日本の弁護士の実態として、大規模事業所が少ないこと、一般民事と個人事件主体の法務処理が指摘されのに対して、アメリカでは社内弁護士を含めてあらゆるところに弁護士が存在して、支援活動あるいはリーガルカウンセルをしている。こういった社内弁護士を抱える企業と対等に勝負していくための方策を企業戦略の中で考える必要があります。

企業経営と法
事前規制の部分では法はあまり必要ではなく、事後規制、事後審査になると法が必要です。従来は、法によるルールの内側で、行政規制が働いており、行政の監視の行き届いた市場でした。行政の指導に従って企業運営していればそれでよく、あまり創造もいらないし、リスクの測定もいりませんでした。しかし、そこは既得権益ということが非常に重要で、ベンチャーがそこで活動していく上での基盤として、欠けていることが多いです。事前規制がなくなると、法によるルールの外側で法的規制が働きます。かなり厳罰主義になるということです。

弁護士の役割
歴史的に2つの流れがあります。一つは、自由の守り手として。もう一つは、ビジネスの世界で助言をするということ。ヨーロッパを見ると、弁護士制度は、大きな二つの流れがが一つになってきました。そして、弁護士の大きなポイントは、私的自治による私法的秩序を形成・創造し、その上で自由に経済活動をしましょうということの審判としての役割。



 

 

 

 

 

 

 

 

 



企業関連法の改正
会社関連法が相次いで改正されていますが、かなり、省令にゆだねられています。規制をするというよりも、インセンティブを持たせたような規制のあり方です。もう一つは、「お互いが創意工夫をしながら、定款に創造性を持った上で企業を作りなさい、それは皆さんのリスクですよ。」という点ですので、十分にプロと相談するのが得策です。

M&A、投資ファンド、ハンズオン投資
M&Aは盛んになってきています。以前と比べると、社会認識、マスコミ等の論調が相当変化しました。ベンチャーとベンチャーキャピタルとの関係はなかなか難しい関係にあります。ベンチャーにしてみれば経営者の独創性でもって、どのようにしてIPOしていくかという問題があります。この基準をどう作っていくか、モデルがあるわけではないので、それぞれのお互いの創造の中で作っていかないといけません。

なぜ日本では弁護士が利用されなかったか
日本の法に対する後進性は非常に大きかったと思います。規制改革の中で、魚雷、地雷が埋まっている中を、いかに自由に活動していくかということになると、水先案内人が必要になると思います。アメリカでは、極めて自由な市場を創造してきたのに対応して弁護士が使われる。

規制改革による企業の自由な活動と弁護士
市場の自由化が拡大するということは、市場のルールから逸脱した企業への制裁が厳しくなるということです。姉歯建築士の件でも、建築基準法でこういうことを取り締まると、わずか50万円です。これで社会が納得しますかということです。当然、規制強化の問題は伴ってくる。今まで慣用であったところが逆に厳しくなっていくということを計算した上で、企業を経営していかなくてはいけないと思います。それから、いかに企業戦略の中に法的な知恵をコミットしていくかが、大きいと思います。そういう意味でも、われわれ弁護士は、単に訴訟に頼る弁護士ではなく、訴訟は後処理ですが、そうではなくて前向きに事業活動していくために、知恵を絞って、皆様方にご提供できることを考えなくてはいけないと思っています。

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質疑応答では、ベンチャーと知財:調べてわかる特許とデリケートな著作権、官から民へという流れの中での弁護士、日本版サーベインズ・オックスレイ法などについて多角的な質問が活発に提起され、これらに対してご回答をいただきました。また、高橋氏から、会社法改正に関するタイムリーなセミナーの開催予定のご案内もありました。

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TSUNAMIアントレプレナーズ倶楽部は、二ヶ月に一回の割合で、アントレプレナーのための勉強会とアントレプレナーあるいはその支援企業のプレゼンテーション、懇親会という形で、倶楽部とメンバーの発展を目指して活動しています。活動状況は、このホームページで、随時報告しております。TSUNAMIアントレプレナーズ倶楽部の今後の活躍をお見逃しなく。





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