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関 志雄 氏「中国経済の現状と課題

株式会社 野村資本市場研究所 シニアフェロー、独立行政法人 経済産業研究所 コンサルティングフェロー)、経済学博士

香港上海銀行、野村総合研究所(経済調査部アジア調査室室長など)、経済産業研究所(上席研究員)などで、中国の経済改革、アジア地域における経済統合、円通貨圏をテーマに研究を続ける一方、大蔵省〜財務省外国為替等審議会専門委員、内閣府「日本21世紀ビジョン」に関する専門調査会グローバル化ワーキンググループをはじめとして政府委員を歴任してこられました。ブルッキングス研究所東アジア政策研究センター客員研究員、スタンフォード大学アジア太平洋研究所客員教授などとして国際的にも活躍されています。「中国経済革命最終章 ―資本主義への試練―」、「共存共栄の日中経済 ─「補完論」による実現への戦略─」など著書も多数執筆され、「円圏の経済学」では1996年度アジア・太平洋賞特別賞受賞されました。また、2001年より「中国経済新論」というサイトを主宰し、中国問題に関して、活発に情報発信をされています。

◇◇◇

今回は、中国の台頭を背景とする最近の日中関係と、それをふまえた中国経済が直面している課題にについて、お話を伺いました。データに基づく、深い洞察と強靭な論理によって、現在の状況をどう解釈すべきか、中国の事業機会を活かせばよいのか、さらに、中国の政治経済はどのような方向へ向かうのかについて、非常に参考になるご意見を賜りました。特に、日中の競合度に関して、データに基づかないで競合しているという大前提にたったいろいろな議論に対する警鐘には注目されました。こうしたお話をもとに活発な質疑応答が行われました。

◇◇◇


 

 

中国の台頭を背景とする最近の日中関係

・日中関係は補完関係
中国脅威論が盛んになっていますが、日中の経済格差は40年くらいとみられます。また、中国の工業力を適正に評価すると、メイドインチャイナとメイドインジャパンの意味の間には非常に大きなギャップがあります。また、製品競争力の国際的なマッピングをすると一種の雁行形態になっていることがわかります。こうした格差を前提とすると、5年先、10年先をみても、日中関係の競合度は非常に低く、補完関係、Win-Win関係であるといえます。 ただし、両国間の貿易障壁や、中国での日本企業の中国人材雇用における問題、中国における反日感情などを背景として、補完関係が必ずしも活かされていないというのが実情です。

・中国の活力を活かす
中国発デフレによるマージンの圧縮は、日本経済の何%にあてはまるのか。日本経済全体で考えると、消費者にとってはもちろんプラスですが、ユニクロが典型的ですが、日中の競合度のデータによっても、企業部門全体でみても必ずしもマイナスにはなっていないと思います。中国の活力を活かすということが企業にとって重要な課題になっています。雁行形態に沿って、衰退産業の順で海外にもって行くことが一種の新陳代謝であり、日本が守るべきものは衰退産業でなくて、競争力のある分野だと思います。

・日中関係の不透明な打開
政冷経熱といわれる日中関係は、反日デモ以来、政冷経冷の方向に変わってきています。中期的には悲観的ではありませんが、短期的にはまだ打開策は見えていないというのが現状だと思います。

中国の直面している課題

中国の課題として以下の10の項目があげられます。これらをふまえて、2040年頃に中国のGDP規模はアメリカを抜いて世界一になるというのを楽観的シナリオと見るのか、悲観的シナリオと見るのか。

・改革開放路線と社会主義
・市場経済と国有企業
・社会主義初級段階or原始資本主義?
・小康社会の建設
・雇用問題
・三農問題
・金融問題
・貧富の差
・台湾問題
・グローバル化の問題
・国内の統治危機
・企業・個人・政府の信用不足
・エイズ

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中国分裂リスクというシナリオ、2010年以降の中国投資に対するスタンスのとり方、知的所有権問題、胡錦濤政権に対する見方などいろいろな観点からの質問が提起され、関氏から丁寧なお答えをいただきました。

 

 

 

 

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